簡単にわかる!「原因菌」を調べる方法

口の中には、たくさんの細菌が常在しています。

それが歯の表面に付着して固まったものが、有名なプラーク。 日本人が歯を失う理由の70%以上はむし歯と歯周病ですが、原因はこのプラークなのです。

しかしこのプラーク、様々な細菌が層をなし混在し、場所によって成分が異なっております。常在菌すべてがプラークになるわけではないですし、プラーク内のすべての細菌が悪さをしているわけでもありません。

特定の原因となる細菌が存在するのです。

むし歯の原因菌で有名な細菌のご紹介です。

ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)は、グラム陽性通性嫌気性のレンサ球菌の一種。ミュータンス連鎖球菌の感染は、主に近親者からの伝播 で、乳児・幼児の食事時における食器の共有や食べ物の口移しにより唾液を介して感染し、 乳歯が萌出する1~2歳前後から口腔に定着し始めるとされている。

  • グラム陰性と陽性の違いについて:陰性菌感染の方が陽性菌に比べ重篤になりやすい
  • 通性嫌気性菌:酸素があってもなくても存在する菌
  • 偏性嫌気性菌:酸素があると存在できない菌

じゃあ、歯周病原菌として最も有名な細菌はどうなんでしょうか。

夫婦の約20%においてP.g. の水平感染が見られた。
Asikainen et al.  1996
P.g. に感染している歯周病患者の配偶者(結婚歴10-27年)の18人中6人(33%)にP.g.の水平感染が見られた。
Van Steenbergen et al. 1993

ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.g. Porphyromonas gingivalis)は、グラム陰性偏性嫌気性の桿菌。虫歯の原因菌と違い、歯周病菌の種類は800種類を超えると言われています。その中でもレッドコンプレクックスといって歯周病との関連性が最も高い細菌の一つです。

レッドコンプレックス

  • グラム陰性と陽性の違いについて:陰性菌感染の方が陽性菌に比べ重篤になりやすい
  • 通性嫌気性菌:酸素があってもなくても存在する菌
  • 偏性嫌気性菌:酸素があると存在できない菌

歯周病というと、歯と歯肉の間に歯周ポケットという深い溝ができることは、コマーシャルなんかで何となくご存じだと思います。

そう、まさに洋服のポケットと同じイメージです。その深い酸素のないところに、タチの悪い重篤にする危険性の高い歯周病原細菌が生息、増殖し続けているのです。

また組織中に侵入し、血流に乗り全身を巡ることがわかっています。

歯周病はお口の中だけのトラブルではなく、糖尿病の合併症であるほか心筋梗塞や脳梗塞、早産・低体重児出産など、全身疾患にも密接に関係している事が既に多くの研究で解明されつつあります。

血流に乗って東京医科歯科大学歯周病学分野HPより

しかも、

成人の約8割が歯周病を患っていると報告されています。

重症化すると歯が抜け落ちてしまいます。
サイレントディジーズ(静かに進行する病気)とも呼ばれ、自覚症状がないままにどんどん進行する怖い病気です。

歯を失う原因の第1位が歯周病です。自覚症状が出た時には、手の施しようがないほど進行している場合がほとんどです。

 


科学的根拠に基づいた予防プログラム

いくら歯垢や歯石を除去したとしても歯周病・虫歯は良くなりません。歯周病・虫歯は「感染症」ですので、そもそもの原因となっている「細菌」へのアプローチが必須です。

しかも、その細菌たちは最初からあなたのお口に存在していたわけではなく、ご家族やご夫婦間で感染します。もしあなたが重症の歯周病・むし歯であれば、家族全員が将来的にハイリスクであり、すでに発症している可能性が高いのです。

ここで、お気づきになったのではないでしょうか?

  1. いま、歯周病・むし歯じゃなくても将来的に発症するかもしれない
  2. 治療中で、もう二度と再治療したくない
  3. 現在治療中だけど、細菌を特定して徹底的に除菌したい
  4. 予防の間隔って、そもそもリスクの高さによって変わってくるのではないか

などなど、原因となる細菌の存在がわかれば、あなたのリスクが非常に明確になり、その菌がいなくなれば安心ですし、最初っから細菌がいないことがわかれば安心できるということですね。

今までよりも一つ前に進んだ治療・予防ができるということです。 

 


実は、細菌を特定する方法が存在し、実際に下記の細菌検査を行っております。

初診でいらっしゃる方全員にいずれかもしくは両方の検査を推奨し、実際に受けていただいております。

特に歯周病の方の場合、細菌検査は今後の治療方針が大きく変わるので、特におすすめして検査していただいております。

歯周病原細菌には

歯周病細菌検査

歯周ポケットからサンプリングを行います。

歯周病原菌のDNA(遺伝子)を増幅させて検出することで、患者さんのお口の中の細菌の存在を確認する方法です。当院では専用のキットを使用して検査機関に送り、正確な検査を行っています。

DNAレベルでの計測を行いますので、詳細な数値を得ることが出来ます。すぐにご理解いただけると思いますが、歯周病原細菌は、酸素が嫌いでポケットの中に生息しています。

ですので唾液検査だとほぼ意味がありません。

歯周病細菌検査

歯周病の原因菌を特定

 

むし歯原因菌には

唾液検査

唾液検査を行うことで、原因菌の検出による原因の特定だけでなく、患者さん固有の情報が得られることにより、虫歯リスクの程度を知ることができます。

この検査で虫歯のなりやすさを測定し、その後の虫歯予防プランの参考にいたします。

唾液検査

歯が健康なあなたも、細菌の存在を知ってリスクを簡単に把握することができます。


p.s.

ここまでお読みいただきありがとうございます。

「細菌の検査って簡単にできるんだ」っていうふうに思っていただけるとありがたいです。

重度の歯周病やむし歯の患者さんには、ご家族単位できていただいております。

そして、この世から銀歯や歯周病がなくなることをせつに願っております。

  1. むし歯について考察
  2. 精密拡大医療
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