歯科衛生士が活躍する未来へ

歯の健康を守る歯科衛生士

歯だけは1本も失わずに予防できることは明らか
歯科衛生士の活躍はそう遠くない未来、スポットライトを浴びる

歯が人生を変える
人生を変える予防医療

歯が悪ければしっかりと食事がとれず、元気に暮らせない
歯が悪ければ見た目の第一印象で不利になり、良好な人間関係を築きにくい
つまり、歯の健康は精神面にまで及ぶ

歯科衛生士とは

厚生労働大臣免許の国家資格:3〜4年間専門教育を受けた後、国家試験を合格した者

英語でDental Hygienist(デンタル ハイジニスト)と言います。そもそも衛生の意味をwikipediaで調べてみると

衛生(えいせい、英語・ドイツ語:hygiene)とは、「生」を「まもる」ことから健康をまもること、転じて健康の増進を意味する。

そのあと下記のように続きます。

今日では単に清潔のみを意味する場合も多い。

そうです。この衛生という日本語が単に清潔という意味にしか認識されていないので、歯科衛生士がどういうプロフェッショナルなのかがよくわからないのです。
Dental Hygienistの語源を遡りますと、ギリシャにたどり着きます。ハイジア(Υγιεια:ヒュギエイア)とはギリシャ神話の「健康の女神」です。 つまりデンタルハイジニストとは、「歯の健康を守る女神」ということになります。

歯科衛生士=予防のスペシャリスト

歯科技工士が歯科技工物(被せ物・入れ歯など)製作のスペシャリストなのと同様、歯科衛生士は予防のスペシャリストです。

「歯周病は一生付き合っていく病気」だと思っていませんか。

世界で初めて予防の重要性を打ち出したのは、歯周病治療で有名なイエテボリ大学です。きちんと歯周病治療ができる歯科医院では歯周病予防も得意です。歯周病予防が成り立たない状況では、歯周病が治療できないからです。歯周病進行を食い止めてから処置しないと、処置をしてもむしろ悪化する危険性すらあります。

また歯周病で最も重要なのは、治療後のメインテナンス予防です。歯周病は簡単に再発してしまいます。
30年間定期的にメインテナンス予防で通院した結果

「歯周病は治らない」という間違ったイメージの理由は明らかですね。メインテナンス予防をしていないからです。
歯周病治療がきちんとできる歯科医院では、メインテナンス予防にかなり力を入れています。言い換えると歯科衛生士が大活躍しています。
歯科衛生士は歯科医師に一番身近に接しているため、歯科医師の技術と歯科医療に対する考え方を反映している存在です。メインテナンス予防に力を入れている歯科医院でトレーニングを受け、技術・知識を磨き続ける歯科衛生士は予防のスペシャリストです。

歯科医師のパートナー

専門的な教育を受けた歯科衛生が診療補助をした場合と、そうでない者が補助をした場合、歯科医師の技術力は20%も下がると言われています。衛生管理や準備等も歯科衛生士が行い、予防医療だけでなく多岐にわたる業務をこなしています。
私たちは、生涯のおつきあいである予防医療をするのであれば、歯周病治療ができる歯科医院で行うのがベストだと考えています。必ず歯科医師・歯科衛生士各1名が担当するはずです。

同じ細菌感染症のむし歯も歯周病予防に準じており、歯周病予防ができればむし歯予防も可能です。

トレーニングが必要な理由

むし歯・歯周病の原因と治療の知識を十分に持ち、その感染源となるプラーク(細菌のかたまり)を確実に除去する技術を有し、病の徴候を見逃さない目を持っていること、患者さんの診療・検査データを情報処理して適切に説明することができるのがベースです。さらには、全身的な健康に関する知識を持ち、患者さんとのコミュニケーション能力を備えていることも求められます。歯科医師とほとんど変わらない、予防に関しては専門職である分むしろ歯科医師以上の能力が必要です。

歯科衛生士の出番がない

しかしながら日本では歯科医院で治療だけを受ける方たちがまだまだ大多数なため、せっかくの歯科衛生士たちの活躍の場が限定されてしまっているのが現状です。

「いい歯医者を知らない?」こんなことを誰しも口にしたことがあると思います。
しかし、本当に探さないといけないのは歯周病治療ができる歯科医院であり、そこにいるプロフェッショナルな歯科衛生士です。マイハイジニストつまり、自分の歯科衛生士を見つける事が今後必要になってきます。

歯科における2大疾患はむし歯と歯周病

むし歯や歯周病はあまりに有名なため、むし歯や歯周病になったとしても重度な場合を除いて、思い悩まれる方はそれほど多くはないように思います。むし歯になったら、歯周病になったら治療すれば良いと思われている方が多いのではないでしょうか。
風邪、頭痛、腹痛、小さな怪我など日常で起こる疾患の大半が医療機関を受診する事でほとんど完全に治癒します。言い換えれば、治ると言う事は病気になる前と同じ状態になるということです。

ところが、むし歯や歯周病は一度発症すると最初期を除いて自然治癒は望めません。たとえ歯科医院を受診し最新の医療を受けたとしても完全に元の状態には戻りません。
むし歯であれば感染部分を削り、金属や樹脂などを詰めて終わりとなります。
また歯周病であれば、失ってしまった歯を支える骨を元の状態に戻すのは、軽度の場合か、特別な条件が揃った場合以外は不可能です。

大げさかもしれませんが、従来の歯科医療は病気を完全に治せていなかったと言えるかもしれません。たとえば、むし歯を例に取ると多くの場合、はじめは小さな詰め物からはじまります。しばらくするとその詰め物が外れたり詰め物のまわりに新しくむし歯ができてしまい・・・、というやり直し治療が繰り替えされた結果、神経をとることになり大きな被せ物になり、50代前後でその歯を抜かないといけない状態になり、ブリッジを入れ、入れ歯になり、加速度的に総入れ歯へと向かってゆくのです。
歯を削った瞬間から「負のスパイラル」におちいってゆくことは明らかです。

それは歯周病の場合も同じですが、むし歯との違いは症状がほとんどなく、サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)と表現されるように、ひどく重症化するまで自覚することがありません。むし歯は歯に穴があきますが、歯周病は外見ではわからない歯の周りの骨がなくなってゆくため、一見問題がないように見えるのも特徴です。

予防医療が唯一「負のスパイラル」を止める方法

しかしこの負のスパイラルを止める方法が唯一存在します。その病気の原因に対するアプローチをすること、つまり予防医療です。原因菌に対するアプローチだけでなく、生活習慣や生活環境など多岐にわたってアプローチするため、歯科の疾患を予防するだけではなく、実際には全身の健康にまで影響する可能性が高くなると言っても過言ではありません。私たちは、お口は健康の入り口であると確信しています。

国民皆保険とは

医療保険は日本国民のすべての人が加入し、皆がお金を出し合って運営している助け合いの仕組みで、医療保険にはサラリーマンが加入する被用者保険(職域保険)と、自営業者・サラリーマンOBなどが加入する国民健康保険(地域保険)、75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」に大別され、必ずどこかの医療保険に加入しています。

治療には保険が利く

病気やけがの場合に安心して医療が受けられるようにする、相互扶助の精神に基づく素晴らしい制度で、世界から見ても非常に優れたシステムだと言えます。
誰もが国民皆保険制度のもと、かなり安い費用で高水準の医療を受けることが出来ます。どこの国を見ても日本のようなシステムで医療費を賄っている国はありません。

国民皆保険制度の時代背景

1955年頃まで、農業や自営業者、零細企業従業員を中心に国民の約3分の1に当たる約3000万人が無保険者で、社会問題となっていました。そこで、58年に国民健康保険法が制定され、61年に全国の市町村で国民健康保険事業が始まり、国民皆保険体制が確立したのです。

保険が利かない予防医療

厚労省からの公式な見解があります。

経済産業省ウェブサイトより
歯科医師がう蝕・歯周病に罹患していないと判断した者に対する予防メインテナンスが療養の給付に含まれないことが明確化されました

つまりメインテナンス予防は、保険の適用ではありません。実は保険制度の中では治療をすることはできますが、予防することができません。

疾患に対しての保険制度

日本の保険制度の上では、基本的に皆さんが病気になって、患者さんという状態になってはじめて、診査・診断・治療を始めなくてはなりません。極端な言い方になってしまいますが、皆さんが患者さんという不幸な状態になって初めて成り立つシステムだと言っても過言ではありません。

国民皆保険制度の考察

誤解していただきたくないのですが、日本の国民皆保険制度は世界に誇れる素晴らしい制度であるということに間違いありません。しかし、制定された当時の時代背景においては素晴らしいものでも、時が経ち、時代が変われば現代の時代背景にマッチしなくなってしまうということは大変よくあることです。年金制度も制定された当時は良い制度であったでしょう。
あえて日本の医療の問題点についてお話をさせて頂ければと思います。
予防という概念が先進諸国に比較してほとんど発達しない、疾病に対する保険制度であるため病気にならないと原則使うことができない、治療費が安いため病気になってから治療すれば良いという風潮が広がる、医療費の抑制が困難、主要先進国中において日本の歯科医師・医師など医療従事者の診療報酬は極めて低い、その結果いわゆる歯科医師・医師など医療従事者の過剰労働が生まれ質の高い医療を提供することが難しくなってくる等、様々な問題があります。
 

日本の現状

予防先進国では、虫歯も歯周病もまれな疾患になりつつあります。

いわゆる団塊の世帯が小学生だった約50年前、歯科医師不足が大問題となっていました。歯科医院は順番待ちで、なかなか治療が受けられない。子供たちの口の中はむし歯になる一方で「むし歯の洪水」と騒がれた時期がありました。
世界的にも同じような現象が起こっていたのですが、この問題を解決するのに大きな分かれ道がありました。
一方は病気を予防する、もうひとつが歯科医師を増やすという選択でした。
スウェーデンでは病気を予防する方向を選択しました。結果、約30年前には科学的根拠が積み上げられ、国と国民と歯科医師のなかに合意が形成され、医療から保険制度まで予防の方向に転換していったのです。
日本では病気を積極的に治すために歯科医師を増やし、病気の治療に全精力が注がれることになりました。

現在、治療を繰り返すか繰り返さないかの差はかなり大きく、残っている歯の本数に顕著に表れています。

私たち歯科医療人の目指すべき道は明らか

歯科医院の経営環境は年々厳しくなっているようですが、実は他業界とは違って医療は利益を優先し追求するのは正しい姿ではありません。削って、詰めて…を繰り返すことでお金をいただくことに耐えられるかどうかは倫理観の問題です。
実はよりよい医療を目指し、患者さんのことを真剣に考え、本気で診療する歯科医師・医師などの医療従事者がたくさんいます。それが、予防医療を中心とした歯科医療であり、繰り返しをさせない本気の取り組みです。私たちが今出来ることは、歯科治療の負のスパイラルに入れないように、もしくは可能な限りスパイラルを遅らせることだと思っています。

つまり私たちは予防医療を広めるのと同時に、トレーニングを受けた歯科衛生士の活躍の場を増やし、さらなるスポットライトを浴びるようになることを目指しています。

自分の健康は自分しか守れない

しかし保険制度が問題なのでしょうか。果たしてスウェーデンを目指すべきなのでしょうか。それに関しては果たして疑問です。
自分しか守れない未来

お一人おひとりが自分の健康をきちんと考え、意識するようになればおのずと方向性が見えてくると思います。医療費削減が叫ばれていますから、年金問題同様、いずれ限界が見えています。
予防や健康にお金をかけるようになれば、ずっと豊かで自分らしい人生を送り続けることができるはずです。医療保険制度や年金制度に甘えるのではなく、皆さんお一人おひとりの行動が大切だと私たちは思っています。

 

 

 

 

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